海外旅行の準備

スペイン旅行の準備

シェンゲンの90日ルール、バルセロナのスリ対策、シエスタまで出発前に確認

まず知っておくこと

ビザ

不要(観光目的、90日以内)

シェンゲン協定加盟国であるスペインには、観光目的なら90日以内の滞在にビザは不要。ただし「180日間のうち90日まで」という数え方で、スペインだけでなくシェンゲン圏全体の滞在日数が合算される。

ビザなし滞在

180日間で90日まで

スペイン単独の日数ではなく、シェンゲン協定加盟29か国・地域全体での滞在日数を通算して、直近180日間のうち90日を超えられない。複数国を周遊する旅程では、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

パスポート残存

出国予定日から3か月以上が目安

シェンゲン圏の入国条件はシェンゲン国境管理規則が定めており、EUの案内ページはこの規則と「国境警備官のための実務ハンドブック」を根拠として挙げている。旅券の残存有効期間が出国予定日から3か月以上、発行から10年以内であることを求める運用が広く知られているが、本稿では条文そのものを一次情報として直接確認できなかったため、出発前に必ず自身のパスポートの発行日・有効期限を確認する。

渡航認証

ETIASは未運用(2026年8月時点)

ETIAS(欧州渡航認証制度)は開始が繰り返し延期されており、EU公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」と明記している。開始時期は「運用開始の数か月前に公表する」とされ、確定していない。開始済みと案内し料金を求めるサイトは公式ではない。

通貨

ユーロ(EUR)

補助単位はセント(1ユーロ=100セント)。

時差

日本より8時間遅い(夏時間は7時間)

スペイン本土は中欧時間(CET/CEST)を採用しており、EUの夏時間規則により3月最終日曜から夏時間(UTC+2)、10月最終日曜から冬時間(UTC+1)に切り替わる。日本はUTC+9のため、時差は冬季8時間・夏季7時間になる。カナリア諸島はこれより1時間早い西欧時間になる。

プラグ・電圧

230V・50Hz(プラグ形状は未確認)

家庭用電圧は230V・50HzがEU圏で広く知られているが、本稿ではスペイン政府またはEUの一次情報でこの数値を直接確認できていない。コンセントの形状(C/Fタイプなど)についても政府の一次情報は確認できなかった。出発前に対応レンジの広い変換プラグを用意しておくと安心。

危険情報

危険情報なし

2026年8月時点で、スペイン全土に外務省の危険情報(レベル1〜4)は出ていない。感染症危険情報も出ていない。ただしバルセロナを中心にスリの被害が多く、危険情報が無いことと、街なかで警戒が要らないことは別の話になる。

上の表の出典(8 件)を見る

最終確認 2026-08-24

3か月前

パスポートの残存期間

シェンゲン圏の入国条件はシェンゲン国境管理規則にもとづき、EUの案内では旅券の残存有効期間と発行からの経過年数の両方が問われるとされている。広く知られている基準は「出国予定日から3か月以上有効」かつ「発行から10年以内」の両方を満たすことで、どちらか一方だけでは足りない。

日本のパスポートは有効期間が5年か10年なので、発行から10年以内という条件自体には多くの場合ひっかからないが、有効期限が近い旅券は残存期間の3か月要件で引っかかりやすい。出発前に発行日と有効期限の両方を確認しておく。

出典

  • EU(欧州委員会 Migration and Home Affairs)/Border crossing(2026-08-24 確認)

ビザと渡航認証

観光目的であれば、日本国籍のパスポートでビザなしでスペインに入国できる。ただし数え方はスペイン単独ではなく、シェンゲン協定加盟国全体を通算して「直近180日間のうち90日まで」となる。複数のシェンゲン諸国を周遊する場合は、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

ETIAS(欧州渡航認証制度)という、ビザとは別のオンライン事前登録が導入される予定だが、2026年8月時点ではまだ運用されていない。EUの公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」とし、開始時期は運用開始の数か月前に公表するとしている。開始済みと称して料金を求めるサイトは非公式で、公式サイトは travel-europe.europa.eu のみ。

これとは別に、入出国時に指紋と顔写真を登録するEES(出入国管理システム)が2026年4月10日に全面運用となった。90日以内の短期滞在で入国する非EU国籍者が対象で、日本国籍者も含まれる。データは国境で収集され、事前の申請は不要。

出典

予防接種と健康

スペイン入国のために接種を義務づけられているワクチンはない。厚生労働省検疫所(FORTH)にスペイン単独の国別ページは見当たらず、個別の推奨事項は公式には確認できなかった。

FORTHは渡航前の予防接種について、出発の3か月以上前からトラベルクリニックなど医療機関に相談し、渡航先・期間・目的・年齢・健康状態・接種歴に応じて医師と相談のうえ判断するよう案内している。持病がある場合や小さな子ども連れの場合は、出発前に医療機関へ早めに相談する。

出典

1か月前

海外旅行保険

EU域内の公的医療保険に加入している人が使える「欧州健康保険カード(EHIC)」は、EU・EEA・スイスの公的医療保険制度に加入していることが条件で、これらの国の非加盟国からの旅行者は対象にならない。日本の公的医療保険はこれに含まれないため、日本国籍の旅行者はEHICを使えず、スペインで治療を受けると原則として費用を全額自己負担することになる。

高額になりがちな入院や緊急移送の費用に備え、出発前に民間の海外旅行保険へ加入しておくことが実質的な備えになる。クレジットカード付帯の保険で代える場合は、補償の上限額や、けがや病気の原因によっては対象外になる条件がないか確認しておく。

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通信(eSIM・SIM・Wi-Fi)

EUには域内居住者向けの「Roam Like at Home」というローミング料金規制があるが、これはEU・EEA域内の携帯電話契約者がその範囲内を旅行する際の制度で、日本など域外からの旅行者が日本のSIMのまま恩恵を受けられる制度ではない。日本の携帯電話会社の海外ローミングプランをそのまま使うか、現地やオンラインでeSIM・プリペイドSIMを別途用意する必要がある。

スペインでプリペイドSIMを契約する際の身分証提示義務について、公的な一次情報は確認できなかった。空港や市中の携帯電話会社の店舗で契約・購入する場合は、パスポートの提示を求められることがある。

出典

  • EU(欧州委員会 Digital Strategy)/Roaming(2026-08-24 確認)

たびレジと在留届

3か月未満の旅行なら「たびレジ」への登録が外務省から勧められている。渡航先や日程を登録しておくと、出発前や滞在中に現地の安全情報が届き、現地で事件や事故に巻き込まれた際に大使館からの支援を受けやすくなる。

一方、3か月以上スペインに滞在する場合は、旅券法第16条にもとづき在留届の提出が義務になる。現地到着の90日前からオンラインで提出でき、氏名や滞在先住所、緊急連絡先などを登録する。

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1週間前

お金と支払い

通貨はユーロ(EUR)。スペインに入国・出国する際、現金や小切手、口座に紐づかないプリペイドカードなどを合わせて1万ユーロ相当以上持ち歩く場合は、税関当局への申告が義務になる。申告をしなかったり虚偽の内容を申告したりすると、治安機関や税関による現金の押収などの対象になり得る。

カードは主要都市部では広く使えるが、小規模な店やバルでは最低利用金額が設定されていることがある。少額の現金も別途用意しておくと安心。

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電源プラグと電圧

家庭用電圧はEU圏で広く230V・50Hzとされているが、本稿ではスペイン政府またはEUの一次情報でこの数値を直接確認できていない。日本の100V専用の家電をそのまま使うと故障の原因になり得るため、変圧器の要否は現地で確認するか、対応電圧の広い機器を選ぶ。

コンセントの形状についても政府の一次情報は確認できなかった。スマートフォンやノートパソコンの充電器は100〜240V対応のものが多く、その場合は形状の合う変換プラグがあればそのまま使える。対応レンジの広い変換プラグを1つ持っておくと安心。

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  • EU(欧州委員会 Internal Market, Industry, Entrepreneurship and SMEs)/Low voltage (LVD)(2026-08-24 確認)

気候と服装

スペイン保健省は、高齢者・乳幼児・障害や孤立、住環境の不備を抱える人などを高温の影響を受けやすい層として挙げ、脱水症状や熱けいれん、重症化すると歩行が不安定になったりけいれんや意識障害に至ったりする熱中症のリスクを注意喚起している。

高温対策の国家計画は毎年5月から9月まで運用され、国と地方の関係機関が連携して地域ごとの健康リスクの水準に応じた対策を呼びかける仕組みになっている。健康な成人でも体温の許容できる変動幅は限られており、高齢者や乳幼児はより低い気温から影響を受けやすいとされる。

内陸部は夏に40度近くまで気温が上がることがある一方、地中海沿岸は湿度も高くなる。日中の外出は最小限にし、こまめな水分補給と直射日光を避ける工夫が基本的な対策になる。

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  • スペイン保健省(Ministerio de Sanidad)/Calor Extremo(2026-08-24 確認)

持ち込みと持ち出しの制限

現金や小切手、口座に紐づかないプリペイドカードなどを合わせて1万ユーロ相当以上持ち込む・持ち出す場合は、スペイン国税庁への事前申告が義務になる。申告を怠ったり虚偽の申告をしたりすると、現金の押収などの対象になり得る。

EU域外からの持ち込み品には非課税の範囲があり、これを超える物品や、動植物・武器・医薬品などの規制品目に該当する場合は税関への申告が必要になる。具体的な非課税枠の金額や数量は本稿では確認できておらず、詳細はスペイン国税庁の案内で確認する必要がある。

出典

現地で

現地の移動

車は右側通行。EU域外で発行された運転免許でスペインを訪れる場合、国際運転免許証が必要になるかどうかは加盟国ごとに扱いが分かれており、EUは非EU圏の免許を持つ旅行者に対し、訪問先の国で国際運転免許証が必要かどうかを事前に確認するよう呼びかけている。

スペイン国内の具体的な交通規則(速度規制、飲酒運転の基準値など)について、本稿では政府の一次情報を直接確認できなかった。レンタカーを利用する場合は、貸出窓口や現地の標識で最新の規制を確認する。

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マナーとタブー

スペインの商業営業時間は法律上、週の営業時間の合計が90時間を下回らないことなどを国が定め、実際の開店・閉店時刻は個々の店が自由に決められる仕組みになっている。この自由度の高さもあって、地域や業種によっては昼過ぎから夕方にかけて一度閉店し、夜遅くまで営業を再開する店が今も見られる。訪問前に目当ての店の営業時間を確認しておくと確実。

カタルーニャ語・バスク語・ガリシア語など、地域ごとに公用語がスペイン語(カスティーリャ語)と併用されている地域がある。看板や案内表示がスペイン語と地域言語の両方、または地域言語のみで書かれていることがある。

EUの資料によれば、スペインは職場・公共交通機関・屋内の公共空間での喫煙について、ごく一部の例外を除いて全面的に禁止する厳格な国の一つに挙げられている。屋内での喫煙は基本的にできないと考えたほうがよい。

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治安と多い手口

日本人がスペインで巻き込まれやすい被害の多くはスリと置き引きで、なかでもバルセロナでの発生が目立つとされる。公共交通機関の車内や駅構内、観光地、ホテルのロビー、飲食店などで多発しており、都市部に限らず路上や商業施設でも起こり得る。

荷物は体の前で抱え、レストランでは椅子の背もたれに荷物をかけたままにしない、路上で複数人に声をかけられても財布や貴重品から注意をそらされないようにするなど、基本的な注意が呼びかけられている。

外務省海外安全ホームページはスペイン全土の最新の危険情報とスポット情報を随時更新しているが、本稿の作成時点でこのページに直接アクセスして詳しい手口や地域ごとの情報を確認することができなかった。渡航前に必ず外務省海外安全ホームページで最新情報を確認する。

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緊急時の連絡先

EU共通の緊急通報番号112は、固定電話・携帯電話のどちらからでも無料でかけられ、警察・消防・救急につながる。スペイン国内では国家警察(091)、自治体警察(092)、市民警備隊(062)、救急(061)の番号も地域や状況に応じて個別に使われている。

在スペイン日本国大使館(マドリード)は、パスポートをなくしたときや事件・事故に巻き込まれたときの相談先になる。バルセロナなど滞在地に応じて、最寄りの総領事館へ連絡する。

  • 緊急共通番号(EU):112
  • 国家警察:091
  • 自治体警察:092
  • 市民警備隊(グアルディア・シビル):062
  • 救急:061

出典

調べたことは、そのまま旅程にしておくと出発前に見返せます。TRAVIO はアカウントなしで作れて、リンクを送れば同行者も同じものを見られます。

スペインの旅程をつくる

このページについて

日本と渡航先の政府機関が公開している情報をもとに、TRAVIO が日本語で要約したものです。公式の案内ではありません。各節の出典を加工して掲載しています。入国の要件や手続きは予告なく変わるため、出発前に必ずリンク先の公式ページで確かめてください。

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