海外旅行の準備

フランス旅行の準備

シェンゲンの90日ルール、EESの生体登録、スリ対策までまとめて確認

まず知っておくこと

ビザ

不要(観光目的、90日以内)

シェンゲン協定加盟国であるフランスには、観光目的なら90日以内の滞在にビザは不要。ただし「180日間のうち90日まで」という数え方で、フランスだけでなくシェンゲン圏全体の滞在日数が合算される。

ビザなし滞在

180日間で90日まで

フランス単独の日数ではなく、シェンゲン協定加盟国全体での滞在日数を通算して、直近180日間のうち90日を超えられない。複数国を周遊する旅程では、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

パスポート残存

出国予定日から3か月以上、発行10年以内

シェンゲン圏の入国条件として、旅券は出国予定日から少なくとも3か月間有効であること、かつ発行日から10年以内であることの両方が求められる。

渡航認証

ETIASは未運用(2026年8月時点)

ETIAS(欧州渡航認証制度)は開始が繰り返し延期されており、EU公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」と明記している。開始時期は「運用開始の数か月前に公表する」とされ、確定していない。開始済みと案内するサイトは公式ではない。

通貨

ユーロ(EUR)

補助単位はセント(1ユーロ=100セント)。

時差

日本より8時間遅い(夏時間は7時間)

フランス本土の法定時刻は、基準時(UTC)に冬季は1時間、夏時間(3月最終日曜〜10月最終日曜)は2時間を加えたものと政令で定められている。日本はUTC+9のため、時差は冬季8時間・夏季7時間になる。

プラグ・電圧

C/SEタイプ、230V・50Hz

フランスの配電網の公称電圧は230Vと定められている。プラグの形状(丸型2ピンのC/SEタイプ)についての政府の一次情報は確認できておらず、一般に広く知られている情報として記載した。

危険情報

危険情報の発出なし(2026年8月時点)

外務省海外安全ホームページは、フランス全土について「現在、危険情報は出ておりません」としている。ただしテロの脅威に関する注意喚起(スポット情報)や、中東情勢に関する広域情報は別途出されており、渡航前に必ず最新のスポット・広域情報を確認する必要がある。

上の表の出典(9 件)を見る

最終確認 2026-08-23

3か月前

パスポートの残存期間

シェンゲン圏の入国条件として、旅券は出国予定日から少なくとも3か月間有効であること、かつ発行から10年以内であることの両方を満たす必要がある。どちらか一方だけでは足りない。

日本のパスポートは有効期間が5年か10年なので、10年以内という条件自体には多くの場合ひっかからないが、有効期限が近い旅券は残存期間の3か月要件で引っかかりやすい。出発前に必ず両方の条件を確認する。

出典

ビザと渡航認証

観光目的であれば、日本国籍のパスポートでビザなしでフランスに入国できる。ただし数え方はフランス単独ではなく、シェンゲン協定加盟国全体を通算して「直近180日間のうち90日まで」となる。複数のシェンゲン諸国を周遊する場合は、他国での滞在日数も合わせて数える必要がある。

ETIAS(欧州渡航認証制度)という、ビザとは別のオンライン事前登録が導入される予定だが、2026年8月時点ではまだ運用されていない。EUの公式ページは「現在運用されておらず、渡航認証の申請受付も行っていない」とし、開始時期は運用開始の数か月前に公表するとしている。開始済みと称して料金を求めるサイトは非公式で、公式サイトは travel-europe.europa.eu のみ。

これとは別に、入出国時に指紋と顔写真を登録するEES(出入国管理システム)が2025年10月から段階的に導入され、2026年4月10日に全面運用となった。日本国籍者も対象で、初回登録時は通常より時間がかかる。

出典

予防接種と健康

フランス入国のために接種を義務づけられているワクチンはない。厚生労働省検疫所(FORTH)の国・地域別情報にフランス単独のページは見当たらず、個別の推奨事項は公式には確認できなかった。

FORTHは渡航前の予防接種について、出発の3か月以上前からトラベルクリニックなど医療機関に相談し、渡航先・期間・目的・年齢・健康状態・接種歴に応じて医師と相談のうえ判断するよう案内している。持病がある場合や小さな子ども連れの場合は、出発前に医療機関へ早めに相談する。

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1か月前

海外旅行保険

外務省は、海外旅行中はどれだけ注意していても事件や事故に巻き込まれる可能性が消えるわけではないとして、海外旅行保険への加入を勧めている。保険に入っていなかったために、病気やけが、盗難の被害で大きな出費を強いられた例が多いという。

保険では治療費・入院費のほか、緊急移送や帰国のための交通費、盗難の補償、他人にけがをさせた場合の賠償責任などがカバーされる。クレジットカード付帯の保険で代える場合は、補償の上限額や、けがや病気の原因によっては対象外になる条件がないか、出発前に確認しておくとよい。

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通信(eSIM・SIM・Wi-Fi)

EUには域内居住者向けの「Roam Like at Home」というローミング料金の規制があるが、これは加盟国の携帯電話契約者が域内を旅行する際の制度で、日本など域外からの旅行者が日本のSIMのまま恩恵を受けられる制度ではない。日本の携帯電話会社の海外ローミングプランをそのまま使うか、現地やオンラインでeSIM・プリペイドSIMを別途用意する必要がある。

フランスでプリペイドSIMを契約する際の身分証提示義務について、公的な案内は確認できなかった。空港や市中の携帯電話会社の店舗で契約・購入する場合は、パスポートの提示を求められることがある。

出典

  • 欧州委員会(Digital Strategy)/Roaming(2026-08-23 確認)

たびレジと在留届

3か月未満の旅行なら「たびレジ」への登録が外務省から勧められている。渡航先や日程を登録しておくと、出発前や滞在中に現地の安全情報が届き、現地で事件や事故に巻き込まれた際に大使館からの支援を受けやすくなる。

一方、3か月以上フランスに滞在する場合は、旅券法第16条にもとづき在留届の提出が義務になる。現地到着の90日前からオンラインで提出でき、氏名や滞在先住所、緊急連絡先などを登録する。

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1週間前

お金と支払い

通貨はユーロ(EUR)。フランスを含むEU域内へ現金1万ユーロ相当以上(紙幣・硬貨のほか小切手やプリペイドカードなどの流通証券を含む)を持ち込む・持ち出す場合、フランス税関のオンラインサービス「DALIA」を通じた電子申告が必要で、渡航の30日前から申告できる。申告義務を怠ると、罰金や金銭の没収の対象になる。

カードは主要な都市部では広く使えるが、小規模な店やカフェでは最低利用金額が設定されていることがある。少額の現金も別途用意しておくと安心。

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電源プラグと電圧

電圧は230V・50Hzで、日本の100V専用の家電(ドライヤーなど)をそのまま使うと故障の原因になるため変圧器が必要になる。スマートフォンやノートパソコンの充電器は100〜240V対応のものが多く、その場合はプラグの形状さえ合えばそのまま使える。

コンセントは丸型2ピンのCタイプ・SEタイプが使われている。日本の平型プラグはそのままでは挿さらないため、変換プラグが必要。

出典

  • 欧州中央銀行(ECB)/The euro(2026-08-23 確認)

気候と服装

フランス本土は地域によって気候が異なり、パリなど北部・中部は温帯性で四季がはっきりしているが、南部の地中海沿岸はより温暖。近年は夏の熱波(カニキュル)が強まる傾向にあり、フランス政府は高温期の外出を控える、こまめに水分を取る、涼しい場所で過ごすといった対策を呼びかけている。

熱波の際の注意点として、フランス政府は「特に高温時の激しい運動を避け、穏やかな活動を優先する」こと、けいれん・頭痛・吐き気などの症状があれば無理をしないことを挙げている。高齢者や乳幼児、持病のある人は特に注意が必要とされる。体調不良の際は救急(15番)または消防(18番)に連絡できる。

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持ち込みと持ち出しの制限

公共の安全に危険を及ぼしうる物品の携帯は規制されており、正当な理由のない銃器・刃物・催涙スプレーなどの携帯は法律で禁止されている。日本で日常的に持ち歩いているものでも、フランスでは規制対象になりうるものがあるため注意が必要。

現金1万ユーロ相当以上(小切手やプリペイドカードなどを含む)を持ち込む・持ち出す場合は、税関のオンラインサービス「DALIA」を通じた事前申告が必要で、怠ると罰金や没収の対象になる。

たばこ・酒類など、EU域外からの持ち込みに免税枠が設けられている品目については、具体的な数量を確認できる公的ページを確認できなかった。渡航前にフランス税関(Infos Douane Service、0 800 94 40 40)の案内で確認することを勧める。

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現地で

現地の移動

車は右側通行で、右側優先の原則がある。日本と大きく異なる点として、円形交差点(ロンポワン)では基本的に進入する車ではなく、すでに環道を走行している車が優先になる。

レンタカーを運転して事故に遭った場合は、当事者双方で「事故状況報告書(コンスタ・アミアーブル)」に記入して対応するのが一般的な手続きになる。

パリなどの共同住宅街では、夜10時以降に音を立てないなど生活音への配慮が求められる場面がある。地下鉄・バスのチケットは改札での打刻や検札があり、無効なチケットで乗車すると高額な罰金の対象になる。

出典

  • 在フランス日本国大使館・在ストラスブール日本国総領事館・在マルセイユ日本国総領事館・在リヨン領事事務所/安全の手引き(フランス)(2026-08-23 確認)

マナーとタブー

フランスでは公共施設内での喫煙が法律で禁止されており、違反すると罰金の対象になる。飲酒運転についても血中アルコール濃度0.5g/l以上での運転は違法とされ、日本より基準が厳しい。

警察官から身分証明書の提示を求められることがあるため、パスポートなど身分を証明できるものを携行することが勧められている。提示できない場合、警察署への同行を求められることもある。

デモ(マニフェスタシオン)が比較的頻繁に行われる国で、遭遇した場合はその場から離れることが基本的な対処として案内されている。

出典

治安と多い手口

2025年のフランス国内の犯罪認知件数は約380万件で、多くの罪種で前年より増加している。在フランスの日本国大使館・総領事館に寄せられた日本人の被害件数は2025年に133件で、被害の多くはスリ・置き引き・ひったくりが占める。パリの観光地や地下鉄など交通機関での発生が目立ち、相手の気をそらして注意を逸らす手口が多い。

被害はスリ・置き引きにとどまらず、首を絞めるなど身体への暴行を伴う強盗や、走行中の車からの引ったくりなど、大きなけがにつながりうる事例も報告されている。バックパックは背負わず前に抱える、車で移動する際は荷物をトランクに入れる、見知らぬ人からの声かけに安易に応じないといった対策が呼びかけられている。

2026年8月時点で、外務省はフランス全土について危険情報(レベル1〜4)を発出していない。一方でテロの脅威に関する注意喚起(スポット情報、2023年10月15日付)や、中東情勢に関する広域情報が別途出されており、これらは渡航前に必ず確認する必要がある。

出典

緊急時の連絡先

警察は17(携帯電話からは112も使える)、消防は18、救急は15(有料)。

在フランス日本国大使館はパリにあり、パスポートをなくしたときや事件・事故に巻き込まれたときの相談先になる。開館時間外の緊急連絡については、大使館の案内に従う。

  • 警察:17(携帯からは112)
  • 消防:18
  • 救急:15
  • 在フランス日本国大使館:7, avenue Hoche 75008 Paris/01-4888-6200

出典

  • 在フランス日本国大使館・在ストラスブール日本国総領事館・在マルセイユ日本国総領事館・在リヨン領事事務所/安全の手引き(フランス)(2026-08-23 確認)

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このページについて

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